2026年09月07日

小説感想『営繕かるかや怪異譚 壱 』 小野不由美先生


※ネタバレありです。

『営繕かるかや怪異譚 壱』
小野不由美先生


角川文庫
(2014年刊行 のち文庫化)


私は個人の好みで言うと、文字を怖がるのが一番好き!ホラー小説や実話怪談本ですね

次が人が話す怪談

最後に漫画や映画など画像映像もの

です

これ人により順位の違いや理由を聞いてみたいです
私は文字で怪異を表現されるのが一番ゾゾゾとします。そして後をひきます
映像はやっぱり驚かされる要素が上に来てしまうので
映像は一瞬で焼き付くし脳内反芻してしまうから、怖いシーンはずーーーーっと覚えてしまう
『呪怨』はこのインパクトが頭一つ抜けてると思う
邦画&アジアホラー怖いよね…


さて『営繕かるかや怪異譚』感想ですが、まずネタバレなしでの感想です

★あらすじ★
短編集
オムニバス形式で、さまざまな家が舞台
日々の生活の中になにかある不穏な気配が描かれます
疎遠だった叔母の家を相続した一人暮らしの女性は、なにかをふさぐように置かれた箪笥とその先の部屋が気になるが…(『奥庭より』)など
そして悩まされる住人は営繕屋を名乗る尾端(おばな)という青年と出会う

■一話完結の短編集なので読みやすく、舞台が家!!!
家ホラーですよー!日本の家最高!
「かるかや」という営繕屋さんのいる世界線ですが、それぞれの主人公たちはまったくの他人
営繕ってリフォームみたいな感じ?かな 

■小野先生のホラーは純ホラーで大好き!!
必要以上にグロかったり怖がらせようという描写がしつこかったりせず、スマート!
登場人物もあまりぎゃーぎゃー言いません(笑)
でも怖いの!
油断してると急に怖くなったり、あれ…これってもし自分ここにいたらマジで嫌だなみたいな気持ちになるの、すごいですよ

かるかやさんはあまり特徴が描かれないので外見イメージそんなないですが、
実写化するなら中村倫也さん染谷将太さんとかいいんじゃない!?


■以下ネタバレあり感想

ネタバレになってしまうので言いにくいんだけど、でもおすすめしたいポイントとして、この作品、ホラーにしてはきちんと完結します。そしてホラーにしてはハピエンなんですよね!

なので読後感がいいホラー!

かるかやさんがひょうひょうとしていて、彼が出てくれると安心感があるんです
良かったね主人公、がんばったね、かるかやさん来たよ!もう大丈夫よ!て気持ち

かるかやさんがピンチに陥ったり彼が恐怖にパニクるとかがないのでホラー界のスパダリなんですよ!

惚れてまうやろ!て読んじゃう
工事頼んじゃう!

家に住み続けなきゃいけないのに、ずっと怖い思いなんて最悪ではないですか…そしてこういう系では唯一の解決策としてよくでる、「逃げるように引っ越しました」エンドがなく、みんなその家でその後も人生を続けていくのがいいんですよね

というわけでちょっとホラー読んでみよかな、なかたにまず手に取ってほしい作品といえます!!

ただちゃんと怖いよ!

短編みんな好きなんですけど、私は

家族の引っ越しで田舎に強制的に住まわされることになった中学生の話
と
雨の日に喪服の女をみるようになった一人暮らしの女性の話
と
中古車と家のガレージの調子が悪い元ヤンシングルマザーの話

が特に印象深いです

中学生の話はホラー度は高くないんだけど、家族と暮らしていて自分だけ異変を感じてまわりに精神の心配される孤独やべー!てなります
一人暮らしホラーも嫌だけど、家族いてもしょせんひとり!もきついわ
幽霊みたの!と訴えて、家族が信じてくれるか問題というか…思春期女子だし?!みたいな…ああ

喪服の女は、「あ、喪服の女いるなあ、あれは生きた人ではないな…」と霊感ある主人公だからそこまで動じず何度もみかけて慣れてきてたのに、あれ、近づいてきてる?!てなる恐怖ね
しかも害をなす系かい!と
どんどん脅威度があがる感じが怖いです!

最後の車とガレージはほんこわとかでやってほしい、絵にして映える作品だと思います
メインじゃないので彼女の苦境はサラッと書かれるんだけど、田舎の親族の、シングルマザーへの嫌がらせがやばくてはあ?!てなる(事故物件の家に住まわせたりなんなん…)

十二国記新刊楽しみすぎていろいろ読み返し中感想でした!

※かるかやさんはシリーズものです
4巻までかな?
posted by イナ at 00:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年05月19日

小説感想『瞬殺怪談 刺 』 平山夢明 他

ネタバレありです。


『瞬殺怪談 刺 』
平山夢明 他

瞬殺怪談 刺 (竹書房文庫) [ 平山夢明 ]


■『60秒で読める実話怪談』、というコンセプトの瞬殺怪談。ショートショート好き!!(星新一大好き)

 短いお話がたくさんのっててサクサク読めます。お化け系です(私は怖い話はお化け系と東京伝説系にわけてます)
挿絵とかもないので外でも読みやすいです(1ページ写真が入ることあり) ただ表紙はホラー!て感じだけど(;'∀')表紙おどろおどろしてるの苦手。

 平山夢明さん目当てで読みましたが、この本で一番印象的だったのは、つくね乱蔵さんの作品『ベランダと息子』


以下ストーリーネタバレです。

 落ち着きのない5歳の息子にいつもイラついている父親。
妻が仕事で息子と家でふたりきり。遊びに行きたいと騒ぎ続ける息子を無視していると、ふいに静かになった。
見るとベランダの柵を越えようとしている息子。
マンションは一階で、下は芝生。痛い思いをすればいい、と止めずに眺めた。

 予想に反し、息子は大けがをし亡くなった。
ベランダから落ちた先にはコンクリートブロックがあった。妻が庭造りをしようと買っておいたものだった。



 お化け要素は、
その後父親がベランダを見つめると、何度も息子が現れ、柵をこえ落ちていく。

 というラストなんですが。
このお話、はっきりとは書かれていないんだけど伝わってくるものが多くて、読んでて「おー!」て感じなんです。


・落ち着きのない息子→描写的に元気な子というより多動とかちょっとあるのかな?て感じ
・妻が仕事でいないので任せられずイラついて無視→共働きなのに育児に参加していない→夫婦仲も悪い?
・ベランダの先→芝生しかないと父親は思っている。妻の行動を知らない。会話がない?

事件後離婚し、仕事も辞め、そのマンションにひとりで暮らす父親(分譲マンションなのかも)。
ぼうっとベランダを見つめて過ごしていると息子が見える。→やばい。

秀逸なのがラスト。

【】内引用

【翔太くんが何度も何度も現れ、柵を越えて落ちていく。何かすれば止められるのかもしれないが、全くその気にならないという。】


 怖い!!!
助けられなかった息子の幻を、助けようとするのが普通だと思うんですよね。
でも身体を動かさず、よどんだ瞳でただあの時と同じように眺めてる父親。不気味!!

 ほんとこれ面白いです。


 シリーズで出てて、3冊読んだけどこれが一番好き。
長文でがっつり怖いのも読みたい。



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posted by イナ at 12:27| Comment(0) | 小説感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月05日

最近読んだ本いろいろ

 すべてネタバレありです。



 
『人生が整う 家事の習慣』
本間朝子、 藤原千秋



 家事の基本をさっくり記した本。イラストがかわいいので楽しく読み進められます。

 さっくりあっさりなのでもう少し説明が欲しい気も。
いろんなお掃除道具が出てくるけれどその特性とかもっと補足がほしいです。ここには重曹、ここにはアルコールがいいよ、みたいな情報で終わるので。なぜいいのか、を科学的に教えてほしい気がしました。

 個人的に一番お役立ち!と思ったのはクイックルワイパーにシートを5枚くらいつけておくというもの。
一枚ずつやってたー!そうか、めくれるコットンみたいにできるのね!これはさっそくやります。



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『10キロやせて永久キープするダイエット 』
山崎潤子 (著), 海保博之 (監修)



 10キロはいいけど3~5キロ痩せたいです。でもカロリー計算とかできないし糖質制限はする気もない。
そんな私ですがなんとなく読みました。

 ダイエットに失敗し続けてずっと小太りだった作者が内面に目を向けて新たなダイエットをする話。

 たしかに、おなかが減っていないけど食べてしまうとか、今食べてはいけないのに食べてしまうとか、心の問題だよね。病んでるよね。

 この作者さんはカロリー計算が得意なのですごい。
菓子パンひとつ
と、
ご飯ちょっとと納豆と卵が同じカロリー

 だから菓子パンよりそっちのほうが満足感があるはず。と菓子パンをあきらめる描写とか好きです。錬金術師みたい。菓子パンってカロリー高いんだねえ。

 イラストがとってもかわいいです。

 編集の女性ふたりのダイエットのマンガ記事もあるんですが、ダイエットあれこれよりも都会の働きマンの日常優雅ーって思っちゃうよね。会食、ビストロ、ヘルシーランチのお店……でも好物ブルボンのお菓子とかかわいいな。

 

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『好かれる人のモノの言い方 第二印象で心をとらえるちょっとした習慣32 (スマートブックス) 』
西松 眞子



 表紙にかわいい女の子が描いてあったのにどこにもでてこない……サギだー。
本文とても真面目なので、あの前面イラスト表紙で逆に買いにくくなるひともいるだろうに。表紙がアニメ絵だと買いにくいこと多いですよね……小説の『アナザー』きつかった……

 わかりやすく読みやすい文体で好きです。
本当に、ふだんから心がけないといけない習慣がまとめられています。人にあいさつするときは顔だけでなく上体も向ける(顔すらあげない人もいますよね……)。これはとても大事だなとあらためて。気を付けていこうと思います。
好かれなくてもいいけど嫌悪されないくらいを保っていきたいです……低い目標。

 
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『育児しんどいマンガ~もうママって呼ばないで~』
爽田するめ



 絵がすごくかわいい!
なんかレゴブロックみたいな。とくに旦那さんの髪型がラブリーです。メッティ?
あと積み木をえいって投げる悪戯をする子供のデビルな表情もかわいらしい。毎日されると頭にくるでしょうけど。

 かわいらしい絵柄に反してヘビーな内容。

 いい母親になれると思っていたのに、子供との生活に追い詰められていく主人公。
最初はなんでこんなに子供に対してもやもやがあるのか読んでいてこちらもわからないのですが、主人公の人生における母親がキーになっていると気づいていく中盤。

 母親に支配されて育ってきたから、子供を支配したいし自由に生きている子供をどこかで許せないと感じているという。

 こわいー!

 自分の問題に気づき、夫の支えもあり病院に通うようになってホッとします。
虐待のニュースをみてどうしてこんなことをするのかわからない、と思いつつも自分も紙一重でそちらにいってしまいそうな危うさがありました。


 昔2ちゃんねるのまとめブログみたいのなので読んだ記事で、
母親に支配されて育った夫が、愛されて自由に育っている娘に嫉妬しいじめをしてしまうというのが怖くて記憶に残ってます。
子供のランドセルを捨てて喜んだりしてる様子がホラーでした。


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posted by イナ at 02:14| Comment(0) | 小説感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする