2025年05月13日

ミュージカル感想その2 『フランケンシュタイン』(2025年4月)

ミュージカル『フランケンシュタイン』
東京建物ブリリアホール

(2025年4月下旬観劇)
感想 その2


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■ルンゲ/イゴール
鈴木壮麻さん

執事!
鈴木壮麻さんが執事ってぴったり

さらにかぶせて2次元設定すぎない?!
あんな素敵執事が坊っちゃんに首ったけって2次元すぎません!?坊っちゃんの友達に嫉妬する執事は2次元しかいないはず…

鈴木さんかっこいいー!
坊っちゃんのために死体調達しようとするすごい人
執事の仕事じゃない…

エレンお嬢様を危ないので送っていく、というシーンで「お供します」ていうの、素敵
危ないので私が送ります!じゃなくてあくまで主体はお嬢様なのでお供をする、なんですね
銃の準備しながら自然にそう言うルンゲ執事有能かつかっこいいです

腕立て伏せするシーンとかほっぺにキスとか、数少ない楽しいシーンは基本執事さんですね
腕立て伏せは坊っちゃんに「もっとだ」と冷たく言われ続行させられてた

ええ?!ってタイミングの退場に衝撃
怪物に頸動脈を噛み切られた感じ…?

二幕ではゲスの道化師イゴール
ピエロ怖い属にはたまらない雰囲気です
こんな白塗りメイクしたらもう鈴木さんは出てこないのかなーと思ったらまたルンゲとして出てきてびっくり
メイク替え大変…!


■ステファン/フェルナンド
松村雄基さん

二幕の感じ、ちょいワルでかっこいいー!
「〇〇したら考えてやろう」「考えないでもないぞ」とか、騙すつもりの未来しか見えない…
自由にしてやると少女を騙す悪い男
闘技場にいい人一人もいない…

一幕の名士なパパも似合います
大事なひとり娘が『変な男をずっと好き』って困るよね
待ってる…!みたいなこと言う娘をムスッと見つめてるのパパだわ
離してる間に気持ち変わらない一途な娘で困っちゃいますね
とちょっとパパの気持ち共感できる
ビクターが婿は相当扱いづらいよ…
3年後はだいぶ関係よくなってたみたいですが(たぶんビクターが社交がんばった)


■エレン/エヴァ
朝夏まなとさん


『エリザベート』やりそうと思ってましたまあくん

まあくん舞台で見たのは『笑う男』以来かな?
『スパイファミリー』再演するんですね(そらくんがヒロインでまあくんは敵?なのかな)

説明声もとても聞きやすいし、ソロ曲もバーンと出ててかっこよかった!

アンリに手の甲にキスされるシーン素敵
ちょっとふたりいい感じな気がしてたんだけどそんなのんきな展開はない一幕でした


二幕は一転陽キャな悪人エヴァとなります
闘技場の雇われオーナー夫婦なんですかね、ジャックとエヴァ(フェルナンドにみかじめ料を払う関係?)

登場のとき歌にダンスにと派手で楽しかった!!

「あんたたちこれなんに見える?」
「金よ!!」
と怪物も金儲けにするしたたかさ

意外にも夫婦仲はいい感じ
お似合いなんかい!

エヴァ、カトリーヌへの暴行さえなければまだ…て感じなんですが…
必死に服にすがりついてくる少女の手をつかんで「お慈悲を~!っていうの嫌いなんだよ!」と指の付け根をぎいいっと四本切りつけ離させるのとか、堂に入った悪人ぶりにびびる
そしてそれでも懇願を続けるのも気に入らないのか口も切り裂く
まあくんがかのちゃんにこんなことするのみるのつら!

不思議なのは闘技場の経営うまくいってないみたいなところ
なんで…?
もうからないのにこんなひどい事業する意味とは…


エヴァからエレン姉さんに戻ったとき、3年経ってるのにドレス一緒かーいとは思いました
イメチェンさせたげてよ…
でもエヴァもエレンも衣装素敵です!


■エレンとジュリア
ビクターの姉と妻は怪物の復讐のターゲットにされ殺されます

亡くなり方が2人とも印象的でした
エレンは罪を着せられ絞首刑(女性だから?)
ベッドに寝かされてるのを挟んで口論するビクターと怪物

怪物がエレンの身体を起こしてから離すんだけど、ほんとの遺体みたいに無造作にまた後ろにどさっと倒れるのがリアル

ジュリアも目を開けたまま絶命してるんだけど、そっと瞼をおろしてあげるビクターが悲しい
ビクターはもうジュリアを蘇生させようとはしないんですよね


■ラストシーン
巌流島かい!と思ってしまったふたりきりの対決

待って…これ北極だというんですか?
え…まじで北極なの??
ちょっとキング・クリムゾンくらった気分ですよこれは…(スタンド攻撃ですすみません…)
私話わかってないですか…?北極じゃなかったら恥ずかしいんですけど北極だったらそれはそれで驚きしかないのですが…

ビクターと怪物、お互いに助かる気のない果たしあいみたいなやるせない感じ
復讐は果たされビクターはすでに全てを失い
怪物は醜い世界にずっとひとりぼっち

出会った子供との対話で怪物成長してきた?穏やか?と思ってたら遠慮なくビクターの足ブスブス刺すね?!
即死にならない場所ぽいけどお腹とか太ももとかやばそうです
このドッグファイト見てて痛そう…

もう足はうごかないビクターははいずって怪物(アンリ)のそばにより、頭部を抱いてエンド
このあと時間をおかずビクターも亡くなったんだと思います

最後にアンリって呼んだのがせつない…
ビクターにとっても彼はただひとりの友達だったんだよね
かつては母親を、そして友達をよみがえらせたかっただけなのに全て失ってしまうほんと絶望エンドでした


■キャストさんの説明みてたら、変声期のためということでひとりビクターの子役さん全休演なんですね
うわあ…
以前旧ジャニーズの舞台でもそれで別の子にソロがいっちゃって悔しくてって話をしてたかたがいて(誰だっけ)、男性はそれ深刻ですよね
つかんだ場面や役だからこそ
子供にとって本来は喜ばしいし当然の成長なんだけど、歌はね~
無理に高音だすと傷めちゃいそうだし…少年ビクターけっこう歌いますもんね
(子役ビクターもジュリアもよかった!)

昔ともさかりえさんが身長がのびてきて食事制限したみたいな話も、成長期なのに!?てびっくりだったなあ
たしかに金田一のとき剛さんより大きかったような

■楽曲
ああこれしってるー!が流れると嬉しい
ふたりが主張しあう曲は序盤なんですね!もうこれやるんだ!と思った(一幕は展開がはやい…)

大勢で歌う問い詰めるときの歌がひそかにすごくかっこいい曲で好き
あいつは人殺しだーみたいなときのやつ

フランケンシュタイン楽曲いいですねー!

しつこく言いたいですが、とくにビクターがアンリをよみがえらせるときの曲とアンリの処刑前の曲!!
もうすごく衝撃でした

よみがえる曲なんですけど
この曲は東宝ちゃんねるが制作発表で歌唱公開してくれてて延々聞いてるんですけど

タタンタタンタタンタタンと規則的に叩くピアノのドラマチックさとか
ビクターが科学者というより神がかりみたいなやべー奴になってく感じとか
「さあ!立ち上がり 見ろ、この世界」まで神みたいなのに「アンリ!!アンリ!!」って呼びかけは必死そうなんですよ…
自分が神だ作るんだ人を、みたいに歌い上げてるのに、ただ友達にもどってきてほしい青年の声音に聞こえてしまい…


■不満というか
足りてないよね?!
時間とかの問題があるんだと思うんですけど、欲しいよ!エピソードが!もっと欲しいんですよー!

役者さんたちの力量でなんとかなってるけど、ふたりが親友に見えるか?て難しいと思います

二幕から復讐のターン!なので一幕に出会いと別れを詰めるしかないんですけど、もう少しアンリとの親交ほしいですー!
ジュリアはなんといっても幼なじみ!という最強のカードを持ってるし、子役さんのシーンもあるし絆ゲージ十分なんですけど(エレンも執事も年月があるので)

ビクターとアンリの戦後から屋敷までの間が!
ちゃんとした場面じゃなく流れで見せる感じでもほしいかなと
第一印象悪いのにほんとは眩しいんですよ!?

怪物の悲惨なシーンは長いと感じてしまったので、ここの配分もうちょっと…と思ってしまいました
(長く感じるのは痛々しくて見るの辛いのがありますが)


■カテコ
怪物の島太星さん、カテコもクールな感じでした
役の感じで行くのか~と思ってたら、最後に二人で出るところだけ明るいー!
ふたりでせーの!でマントばっとして、うまくいった!と笑い合うのかわいい
そしてハグ

もう一度出てきてくれた時は中川さんの様子をチラ見しながら合わせてお辞儀してニコニコ
はけるときためらいつつ手を差し出して背中を抱いてエスコートするのがすごくかわいカッコ良い
のった中川さんが彼女みたいに抱きついたのに頭ポンポンしながらはけてました
身長差もふくめかわいすぎでしたね
優しい世界に飢えてましたので沁みます!!
平和が一番です

最後にオーケストラさんメドレーしてくれたのも嬉しいー!
posted by イナ at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | そのた・舞台観劇レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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