2025年03月24日

舞台感想 『ミュージカル ケイン&アベル』(シアターオーブ 2025年) その2

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舞台感想 『ミュージカル ケイン&アベル』
(シアターオーブ 2025年)

2025年2月初旬観劇



感想その2


■世界恐慌
とにかく時代が悪かった…
見出してくれた恩人があんな晴れやかな顔して目の前でダイブとか
トラウマがすごい…!
アベルは融資してくれなかったケインが殺したようなものと憎むけど、山口さんリロイは自分にゼロからやり直す体力がもうないと言ってるんだよね
全て失ってまたやり直せない
それよりも死を選んでしまった
(暴落その日に11人なくなってるらしい…)


■ケインとアベルの戦い
名前からして不吉なので絶対に最後は殺し合いだ…ケインが殺す!?いやどちらかというとアベルのほうが殺しそうなキャラなんですけど?!と思いながらみてしまいました 

そして結局殺し合いはしないのね!
あくまで彼らはビジネスマン!!なので、直接ファイトなし
紳士的です
口論と、陥れる水面下の戦い(笑)

ラストは、もうわかってる(1幕から明かされてる)ことではあるのですが、それでもダブル松下の熱演で和解シーンはすごく泣けますー!!
バカバカふたりともー!!意地はってバカバカー!

ただ総じてアベルの方が親友も失わず、大怪我もなく恵まれてるかな?
スタート地点の境遇ガチャ(あれな言葉ですが)はケインがダントツですけど


■子役ちゃん
ごめん2人なのかと思ってた!
ケインとアベル幼少期役ふたりが、ケインの息子とアベル娘をやってるんだと思ってた!!
ちゃんと女の子いたのね(;・∀・)←3人子役さんいました


■対決曲はさすがワイルドホーン先生の真骨頂ーー!!て感じでしたね
なんかもう血湧き肉躍る感じ!!!
息子&娘の恋愛をみっとめーん!!とキレ散らかすときにも使われてました
これは『モンテ・クリスト伯』とちょっと曲の雰囲気似てるかも
モンテ・クリスト伯も名曲ですね
(クリエのボニクラも行けるはずだったんですが…!急きょいけなくなってしまってほんとに残念…母に行ってもらいます(泣))


戦場シーンよかった!
スーツを脱いで軍服になり戦地に赴くまでが舞台にでたままでその場でお着替えなんですが、すごいはやくておお!てなる
ベルトマジックテープぽい

行軍と戦いにより兵士が傷つき倒れていくのを、同じ動作の繰り返しで見せていくんです
兵士はずっと行軍して右端までいったら引き返し、左端までいき引き返す
途中少しずつ兵士が傷つき倒れるけど行軍は続く
そしてついにケインの番もくる

死を覚悟したケインを助けたのがアベルというのがまた…!
このシーン、驚くくらい簡単にアベルがケイン担いで驚いちゃった
あれどうやってるの?!見る人ぜひ確認して欲しい
大の男が意識を失った演技してるのをツルッと肩に担ぎあげられるのどうして?!
別の兵士が補助したのかなー?驚きすぎてわからなかった

ケインの怪我は後遺症が残る感じではないと思ったけど、後年アベルより老け込んで(アベル談)杖をついているのでやっぱりわるくしたんでしょうね


■個人的な感想ですが、宿命の敵の二人だけど、女性がらみの憎悪とかじゃないのでさわやかな戦いかもしれない
お互いに愛する女性がいて子供にも恵まれて、心を許せる友達もいるんですよ

一条ゆかり先生の『ライバル』『女ともだち』とかは男を巡っての争い要素が強いので、ドロドロ感強いんですよね
これはこれで好きですけど

子ども同士が恋しちゃうロミジュリ展開をくりひろげる子世代になって、えっ現役の時もっとバリバリやりあうんじゃないの?てちょっと肩透かしでした
さすがにそんな年齢になったら大人になってよふたりともよう…

■ケインの息子、アベルの娘
子供二人の恋愛パートがけっこう長いんですよね
かわいいんだけど

デパートでデートに誘うシーン、みゆちゃんの上司はなんで淋しい熱帯魚踊ってたんだろう?

デパートガールの雰囲気とかデートで行ったダンスバー?とかアメリカンでかわいかったー!
あのカラフルでおしゃれしかない世界、憧れます

みゆちゃんの衣装もみんなかわいい!デートではダンスも!あれなんていうんだろ、腕振り回すみたいな元気なダンスかわいいよね

ケイトはドレッシーだしザフィアもあまり着飾らない感じなので、時代がちょっと近代に進んだ感!

ふたりのダンスシーン、みゆちゃんの二の腕が美しくて見惚れます…
二の腕たぷたぷさかけらもない…!


■リチャード・ケイン 竹内將人さん
二幕まで役としては出てこないので、いろいろバイトしてるんだろうか

リチャードのエピソードがかわいいー!
手袋売り場のデパートガールとのきっかけが欲しくて毎日買いに来る男の子
クローゼットには未使用の手袋がいっぱい

彼は彼女の家も尾行して突き止めに来るので、自覚なきストーカー気質を持っている…

性格は父母共に似てない?
両親が暗めなので明るい子になったのかな


■フロレンティナ 咲妃みゆさん
父の商才を受け継いだ様子
10号店て言ってたような…すご!
マリクワみたいな感じのお店なのかなーと勝手に

ただの解説役じゃなくて娘なのよ、ここからは娘として出るよ、って演出とかも舞台ならではで好きー


■そしてケインの死後へ

銀行としての融資はできず断ったけど、アベルの立て直してやる!の気合い?力?を感じていたケイン
こっそり匿名で融資していたとケイトからアベルに真実が知らされます
(ケイト偉い!ケイト、二度も夫に先立たれてるんだね…)

世界恐慌のとき、絶体絶命だったアベルを救ってくれたあの恩人
匿名の投資家がケインだった
(死ぬまで誰にも言わなかったケイン頑固すぎ!)

そして、ふたりの孫の名前がなんたらケイン・アベルなんだよ(正式な名前忘れた)、と娘夫婦が孫を紹介
アベルと抱き合って家族みんな優しく見守る素敵なエンド


ケインだけ…死んでますけど…


ケインーー!

カーテンコールではケイン&アベルがすごく仲良く肩くんで、組んだままお辞儀してそのままはけてくの、かわいい(*‘∀‘)
良かった仲良くなって!とifの幸せをかいま見せてくれるカーテンコールでした

世界初演だそうです!すごいですねー!
posted by イナ at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | そのた・舞台観劇レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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