2024年06月12日

ミュージカル『この世界の片隅に』感想その3

ミュージカル『この世界の片隅に』
日生劇場
2024年5月下旬観劇


感想その3(ラスト)

■二幕にて
周作さんとリン、浮気じゃなく結婚前の元カノだったー!!よかった信じてた!!
浮気の証拠?の帳面が同じものだから最近の話かと思ったけど…そうそうノート使い切らないか?
でもノート仕事に使ってる大事なものなのよね?
とりあえず持っておくくらいなもの?(警察手帳みたいな…)
ノートの使用頻度がわからないよ…

でもいいおつきあいだったようだし、リンさんの言い方もそういえば過去っぽかった
落ち着いて私

ただ気の良い近所のひとも、周作さんが遊女と結婚しなくてよかったーみたくは言うんだよね…

■周作さんが結婚前に、『リンがお嫁に来たときに』と買っていた茶碗を、これは彼女のものだから、と経緯は言わずに渡しに行くすずがすごい
なかなかできることじゃないし、お花見のときも周作がリンと顔を合わせたことに何も言わず

幼馴染にだけ怒りをこぼしたくらいか
でもこのもやもやと怒りで、流されるように結婚したけど周作さんに惹かれていると実感もできてるんですよね

周作さん本人はすずとリンの交流どう思ってるのかな
彼からしても終わった話だからそんな気まずくもないのかな?

周作とリン、桜の下で見つめあってお辞儀だけしてすれ違う
いいねー
とても美しかった

■リンとすずの会話で
すず「子供できてなかった…(´・ω・`)」
リン「子供ほしいの?」
すず「そりゃ…子供産まないと 義務だし」
リン「お産で死ぬ人もいるよ?」
すず「男の人は命をかけて戦いに行く。私も命かけて跡継ぎの男の子産まないと」

リン「産んでも男じゃないかもよ?」
すず「跡継ぎの男の子産むまで産み続けないと」

リン「男の子でもできが良くないかもよ?」
すず「なら予備に何人か産まないと」

みたいな女子トーク
なかなかヘビーな(;´∀`)
予備っていった!よび!!

しかもそのあと
リン「でも子供いたらきっと楽しいよね
いらなかったら売れるし
売るなら女の子のほうが高く売れる」
みたいに続いたので、リンは孤児とか貧しい家で、女郎屋に売られたんだろうな…と察し

どんな環境でもすずにもらった着物を大事に持ってたの、せつない
すずのおばあちゃんはリンが座敷わらしじゃないの知っていて親切にしてくれたんだね
もしかしてお兄ちゃんも?と思うとそんな『鬼イチャン』じゃなさそうですね
出てこないけど鬼イチャンかっこいいイメージある(若いころの山本太郎さんみたいな)


■すずのお兄ちゃんの戦死
遺骨がなくて石送ってくるとかそんなことあるの?!
現地の石ってこと?!
嘘でもいいから髪とかのがいいのではと思ったけど兵隊さん短髪だよね
こぶし大の石を「…これお兄ちゃんの脳みそ?」て言ったり戦死を信じられずなんか家族で笑っちゃう感じ、リアルかも
『鬼イチャン』近所のごろつきで伝説の人っぽいからほんとに現地のどこかでたくましく生きてるかも、って思わせてくれる


■空襲シーン怖い
火の雨…
焼夷弾だけじゃなく時限爆弾も落としてたの?!


■一度に失った大事なもの2つ
は利き腕と、手をつないでいたはるみちゃんだったんだね

はるみちゃん…突然の死つらすぎる
ねだられてほんの少しの寄り道をしなければ
左手側で手をつないでたら

■いやしだったはるみちゃんもすみちゃんも…

そしてすずの妹のすみちゃん…
両親を一度に失って(お母さんは行方不明??)
あのにぎやかだった家にひとり
そして自分も体調を崩していって、ってどれほど恐怖かと思う
でもこの時点ではよくなるって思っているけど、みているほうは原爆症なのがわかってしまって、もう…

リンの側付きみたいな(大きくなったら遊女にさせられる?)子も亡くなったと知らされ
なんで?!肺炎て?!そんな急に?!
栄養状態が悪いからかな…

■すずは体調の悪い妹すみちゃんに見せるため左手で絵を描き始めます
左手の絵うますぎない?
あれはもっと下手な方がいいと思うの
『鬼イチャン冒険記』とか字までうまいし


■幼馴染哲くんとリンさんの生死
哲くん助かったの?え?
助かったよね?!
船は沈んだ?けど無事に帰ってきたんだよね

リンははっきりと語られなかったけど、やっぱり亡くなったのかな…

■けい子さんと和解?からのリンちゃんとの別れ、泣きすぎて辛かったです
このへんからずっと涙止まらず
ラストシーンも悲しいけど未来を感じさせてくれてすごくいい

客席もものすごい泣いてました
千秋楽近かったからリピーターも多かったと思うのですが

私の横の人カーテンコールのときもう全然違う話題連れの人としててビビったけど
切り替えはやすぎるって! ※ていうかカテコ中

カテコは時代にあわせてか地味に深々お辞儀?って感じでした
ご挨拶はなし
手をつないですずと周作さんがニコニコはけてくの幸せ!

カーテンコールにはるみちゃんがいない!
そっかラストに出てくる戦災孤児のかっこうなのね
宝塚なら通し役のはるみちゃんにまた着替えるだろうけど
はるみちゃんいなくてびっくりしちゃった

カテコではみんなにこやかで現代に帰ってきたなーと思います


■テーマ曲は何度も歌われるので、すごく頭に残ります
テーマ曲すごくいい!
最後、歌というより台詞で、この世界の片隅に 「あなたがいたこと」かな?で終わるの素敵な余韻

すずと周作さんと、新しく家族になった戦災孤児の子もまわりのひとも、生き残ったひとたちものすごい幸せになってくれ…

■学生限定割とか一部あったみたいです
こういうの学校で見せるといいですよね
若い人にもすごく響くと思う

でも私行った日満員じゃないかな?リピチケ売ってたのかなー
物販寄らずふらふらと、気づいたら劇場出てたわ
帰り寄ろうと思ってたのに
そしてなぜかキャトルでお買い物してたよね

■悪人の出てこないお芝居で、演者さんそれぞれぴったりでとても良かった
周作さんの両親すずの両親、親戚の人近所の人
みんな個性あって素敵でした
再演あったらまたみたいです!

■そして書き忘れてたけど
結婚した日、傘を新郎に渡して新郎が柿?をひっかけて取って渡してくれるあの初夜の風習なに?!かわいかった!

あと周作さんが急にすずに
「お前はほんとにこまいのう」
「?!」
「こまいからこまいって言ったんじゃ」
っていうシーンもすごく好きでした
(別にすずをけなしてるんじゃなくて、若く小柄な彼女に家を託して自分は出征しなければならないいろいろを考えていた周作さん)
posted by イナ at 00:34 | TrackBack(0) | そのた・舞台観劇レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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