ザ・ミュージカル
『グランドホテル』
月組 東京宝塚劇場
前の前の作品を今更ですが感想。
■『グランドホテル』、本当は宝塚向きではない作品ですよね。
すごく面白いけど、宝塚の大人数でやるものではない気が。宙組の『不滅の棘』くらいの規模がいい。
組子たち、力持て余してるよー!
そんな中、ものすごく目をひいたのが蓮つかさ!こと れんこん!
もともとシャープにかっこいい男役さんですが、『グランドホテル』の世界観にあってたというか。
かげがあり、耽美! 耽美属性持ってます!
袖に椅子がずらーっと並んでいて、出番のない役者はそこに座って舞台を眺めているという面白い仕組みのこの作品。
座ってるれんこんをつい見てしまう(ライトは当たっていないから暗いけど一生懸命みる)。
皮肉っぽい顔してたり、無表情だったり、マネキンのように固まっていたり、どれもかっこいい。
『グランドホテル』の新人公演がれんこんで、『三銃士』をるねちゃんだったらよかったのに………………
なんで逆だよ!!
れんこんは無骨なガストンよりおちぶれた男爵のが絶対似合うのに……
るねちゃんも持ち味が明るい気がするのになあ
つい目で追ってしまったのはれんこん、紫門 ゆりやさんのゆったり美形ぶり(最近の宝塚で珍しいタイプ…)、電話交換手の娘役たちかな(制服かわいい~!足組んで座ってるの美しい)。
ホテルのひとびとのお仕事ぶりに食いつきます。
■舞台はやっぱり暗く退廃した雰囲気があり、世界がやばいことになる直前のぞわぞわとか、すごくよかったです。
宝塚なのであくまで美しく、あまり生々しいシーンはなかったですね。ユダヤとかヒトラーとかの要素なし。
外部でヤンさん達のやった『グランドホテル』は、市民が強奪しはじめてたもんね……
貧富の差や労働階級の者たちの鬱屈したエネルギーとか、わかりやすくて力強くて好き。
ホテルの従業員たちも客たちも、ほんとにこんなホテルがあってのぞいてるような気がするくらいでしたね。ホテルのロビーを定点録画したのを見てるみたいな。見たいところが多すぎて疲れる……
あー終わったー、よい作品だったー、って思ったところで主役ふたりが幸せに踊りだす感じは、宝塚大好きな私からしても蛇足ですけど。
『グランドホテル』のおしゃれさにそれはいらなかった……
■フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵(珠城 りょうさん)
たまきちは生命力があり、なんとかなりそう感が強いので、あまり窮地に見えないv
ていうかダメな奴に見えないv
たまきちさんへの先入観というかやっぱりたまきちトップおめでとう!て感じに見てしまって男爵というかたまきち。
これはお客の私の問題ですけども。
このあとの『三銃士』ダルタニアンのほうがよっぽど似合ってたし、明るいほうがいいんじゃないかな。
それこそ耽美属性0な人だと思う(トートにも萌えられる気がしていない……たまきちは『エリザベート』と親和性が低いと思う……)。
トップ男役が金策に必死になってコソ泥、という斬新さ。
そんな奴なのにいい奴に見える。たまきちすごい。
■エリザヴェッタ・グルーシンスカヤ(愛希 れいかさん)
声とか態度とか、貫禄ある老け役?がんばってたと思う。
バレリーナ体型で、チュチュとかかわいい。
たまきちと同じで、もっと明るいかわいい役で観たいけど。
下品になってしまいそうな薄着でのベッドシーンがあるけど、どこか爽やかなのがちゃぴちゃんらしいです。つま先立ちでとてとてしてるの少女のようです。
バウ主演ってすごいですね…………( ゚Д゚)
もうディナーショーやっちゃってるもんねえ
歌のひとじゃないし、エリザで退団は微妙……って思っちゃうけど、その後の人生的にはエリザベート演じたというのは大きいんだろうと思います。東宝エリザや東宝『1789』とか、小池作品に出そう。
■オットー・クリンゲライン(美弥 るりかさん)
この役、中川晃教さんのイメージが強かったです。
みやちゃんオットーもよかった!
弱そうv細いvv
男爵とのラインダンスは何度みてもかわいかった!楽しい!踊り慣れてないひとがムキになってやっちゃってる感とかうまい。あとで筋肉痛になりそうなオットー。
しゃべり方だけじゃなく、視線のやりかたとか姿勢とか、ものすごく気弱なひとっぽかったですね。
フラムシェンちゃん、オットーのこと幸せにしてやって……
■プライジング社長(華形 ひかるさん)
会社傾きまくりな社長。
個人的にはピンチすぎてかわいそうになってくるわ。
そんなもやもやをセクハラではらそうとするのはいかんけど。
最近専科さんがバタバタ卒業していくのでこわい。
みつるさん かちゃさん、まだまだいてください……
待遇良くないんですかね……
色男なみつるさんがいやらしい社長を演じるというのが楽しくて、プライジングさん出てくるシーン好き。こんなオッサンに簡単に殺されちゃう男爵の弱さ……(たまきちは弱そうじゃないけど)
■運転手(宇月 颯さん)
このあたりから名前なくなってきますからね
名前ないのかーこの群衆感がグランドホテルですね。
ちょい悪アンダーグラウンド運転手、ただただかっこよかった!
タバコ持つしぐさがひたすらセクシー!
■フリーダ・フラム[フラムシェン]
(早乙女 わかばさん)
(海乃 美月さん)
フラムシェンちゃん役替わり両方みられました!
どちらもかわいい!髪型とか衣装とかレトロ可愛いー!
個人的にはわかばちゃんのほうが、より明るいおばかちゃんでフラムシェンぽいかも。
美月ちゃんは比べると少しおとなしく、思慮深そうに見えます。
スカート、あとちょっとだけ短くして!て見てたひとの多く思ったと思うv
スカートの中にはいてるやつなんていうのか知りませんが、見せパン的なものなのでしょうか。魔女宅のキキのはいてるみたいなやつ。
生理が正確なことをいう「ミス・スイス時計」だっけ?
面白いネーミングで印象的。
ミュージカル『タイタニック』もそんなだけど、この時代いろいろ抱えたものがアメリカ行けばなんとかなる。ってヨーロッパのひとが思ってた感じなのかな?
新天地でリセット。夢があるなあ。実際どうかは別として。
■エリック
(朝美 絢さん)
(暁 千星さん)
あーさちゃんでみました。
ひとり芝居というか、電話でいろんな感情を見せてくれるので面白い。
このひとのシーンほんとブラック企業だわ。
妻の出産のときくらい休ませてあげて。
裕福ではないだろうにモルヒネのお金ただ盗られてるのもかわいそう。
セリフ聞き取りやすかったです。
■ラファエラ・オッタニオ
(暁 千星さん)
(朝美 絢さん)
私はありちゃん版しか見られず。
あーさ版も見たかった……!!
スカステ放送はどっちなんだろう。両方やってください!
ボブのヅラをつけたありちゃん。感は最後まで抜けませんでしたが笑。
セリフがたまにカタコト感あるのが気になった。
■レヴューロマン
『カルーセル輪舞曲(ロンド)』は、お馬さんになるジェンヌというオープニングに度肝を抜かれます。
みんなガチのたてがみなのに、ひとりだけ かわいいたてがみでちゃぴちゃんずるいvv
にほんブログ村
スポンサーリンク
ラベル:月組