2016年11月29日

※ネタばれあり 映画感想 『グラスホッパー』

※原作のネタばれもあり
※全体的に毒吐き


■あらすじ■
妻を殺されて復讐を誓う元教師の鈴木
犯人と思われる「寺原親子」が関わる怪しい会社『フロイライン』に潜入中。

依頼され、ターゲットを自殺に追い込む仕事をしている(くじら)。依頼人だった寺原に情報を知りすぎたと命を狙われることに。

殺人の依頼を請け下準備する岩西、実行する(せみ)の二人組の殺し屋。寺原の依頼で、自殺屋の鯨を殺そうとする。

 知り合いでもなんでもない鈴木・鯨・蝉の三人の男たちが交差する、二日間の物語。

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■グラスホッパー好きなのに!!
なんでそうなったよー。なんでハートウォーミングにまとめようとしてんだよーー。

 公開時、映画館行くか悩んで、火傷しそうだやめとこう……となった映画ですが(『脳男』も私的に今イチで、その監督さんだったので)最近みたけど、うーん。

 原作好きすぎて、なんか……。なんか……。
 といってもだいぶ記憶もうつろなんだけど、とにかく違う感がすごい。
忠実に作ってないとかじゃなくて、なんか日和ってる印象…全体的に。そしてバッタとシジミ以外のモチーフぶった切った上、別の要素だけどんどん足してこられても……。ハロウィンにちなみすぎてるのは公開時期にあわせてるのかな?。

 原作素晴らしくて、役者さんもすごいのに、なんかな!!てなった作品でした。
原作読もう……。



納得いってないところをまず。
■えー(´・ω・`)、ってなったところとしては、第一に鈴木がすごいマトモでヘタレのちゃんとした人なんですよね……。

原作ではすごく危うくて、そもそも「幻覚をみているかもしれない」くらいおかしいんですよ。
その幻覚が、
信号かわんないな……長いな……とか、ずっと電車通過してるな……この電車長いな……
とか。

こういうの感じるって幻覚みてるひとによくあるというセリフが原作にあって(ほんとかは知りませんがなんかリアル!)、ものすごくゾゾッとくるんですよね。

鈴木、大丈夫か?!いま鈴木現実にいる?!
事件は解決してると思うけど、鈴木!!鈴木ぃぃ!!ていういいラストシーンで。

こういう危うさまるでない設定……。
彼の復讐って、ふつうの社会人が敵の会社飛び込むとかものすごい冒険なのに、ふつうなんだよなー。鯨・蝉が非現実的だから、対照的に真人間にしたんでしょうね。鈴木は元は真人間なんだけど。

■百合子(妻)
 妻とのシーンがちょいちょい挿入されています。

 原作では殺されっぱなしだったんだけど、名前もついて(名無しだったような……)、女優さんキャスティングして、出番ないってわけにもね。てことなんだろうけど、いやーこの夫婦のエピソード挟むなら蝉と鯨もっと描写しようよ!。そこ説明不足なのに(とくに鯨)、過去エピがんがん入ってくるよー。
奥さんがいい人だった、鈴木は彼女をとても好きだった、ていうのは必要かもしれないけど、プロポーズでケーキ焼いて中に入れたアイテムどれになるか……て外国か!!!そんな浸透してないわそれ!!
そもそもそこ職場だよね?学校の給食センター的なとこだよね?職場でオーブン使ってケーキ焼いていいの?という現実的なところが気になる……なんでそんなとこに指輪持ってプロポーズに現れるよ鈴木……(そういう不器用なひとって描写なの?)
 指輪受け取ってください!て渡したら、それ生地にぽとりと落とされて焼かれたらびっくりよ……。
そしてこういう食べ物に異物入れる系って日本じゃ流行らなそうだよね。金貨とか布とか。

死に際の、奥さんいい人アピもいらないよね……
突然の暴力に命を不条理に奪われた。
それが恐怖であり、鈴木の怒りの原動力であり、現実に起きうる恐ろしさなんだからさー。

奥さんに20分くらい使っちゃってるわけで、蝉と鯨もっと描こうよー。

でも、冷蔵庫開けてしゃがんでる奥さんにうしろから近づいてぎゅっとする生田くんかわいかったけどね!
(あのシーン冷凍庫の扉開けすぎだよーーーーー!てそこもつっこみたいww開けっ放しでいい話してるふたり……)←あんなに開けっぱなしにしたら警告音鳴るよ!。

■いい話つながりで、ラストのタイムカプセル設定
お……おう……そういうのに持ってきたいのね……

これ、つっこみ待ちですよね?

・奥さんの残した料理
一年以上たってる冷凍の料理ふつうにチンして食べるーーー?!
一年冷凍庫いれっぱなしだと霜すごいつくと思う……そしてそれを取り出して、べたっと触ってる生田くん……それ冷たくないですか……。

・子供が拾ってた指輪
…………遺体が安置されていた場所にお財布とかケータイとか置いてありましたよね。
百合子に助けられた子供がそれを持っていかなければ、タイムカプセルなんかじゃなくふつうに一年以上前に鈴木のもとにあるべきもののはずですけど……。

なんで子供が持って帰ってていま鈴木に返したことがタイムカプセルなんだよ……怒れよ……て思いました。
ハロウィンと指輪・料理のタイムカプセルがわざわざ付け足したわりには秀逸な設定とも思えない状況……。
奥さんが調理師(たぶん)なのもケーキイベントのためなんだろうし。

子供がなんで遺品パクったのかわからないままですけど。百合子のこと好きになっちゃったのかな! ていうかなんで子供あそこにいたの……
(あの事件で子供の親も死亡。なんやかんやで子供は『劇団』(なぞの組織!)に入った、とか?。もともと寺原関係を追っててあそこにいた?とか。それはないか。あの事件は実行犯寺原じゃないし)

指輪ももっと早くに返してやれよ……なんで一年置いたかな。
登場人物のやることに納得のいく合理性がないと思います。
そもそも子供ふたりいたのにひとりしか連れてない麻生久美子さんにもつっこんでほしかった。

原作だと鈴木の指輪は大事なモチーフなんだけどなあ……
百合子の指輪の動きは謎が残る……そういえば鈴木指輪してたかな?記憶にない。

■鯨の説明
足りなかったですよね。超能力者としか見えない……まあ超能力者に近いものはあるんだろうけど。
キャンピングカーに住んでる!。外見ボロいけど中はなんか耽美! ぷちシャンデリア……?。
原作よりきちんと生活しているようでなによりです。

私の鯨のイメージって、ワンピースにでてくるバーソロミュー・くまみたい感じだったので、浅野忠信さんスタイリッシュなコート姿でかっこよかった。

鯨が依頼ではないのになんでこんなことするのか、がわかりにくい。
百合子より鯨描いてほしいよ!

■鈴木=生田斗真さん
安っぽいスーツ汗だくにしてキャッチに励んでいる姿がよかったです。あんなキャッチじゃ誰もつかまらない……
結局つかまってくれたひとりはサクラだし!。

「先生ー!私に理科教えてくれたじゃん!」て言われたら「あ……あー久しぶりだなー(誰だっけこいつ…)」
てなりそうなのに、嘘つかない実直さね!。

 自分だって大変なのに、この自称教え子を助けようとしたり、押し屋に忠告したり、いいひと鈴木……。

 幸せからの落差、がすごい。
教師から、あやしげなキャッチ、風船配りのピエロ、と職歴がなんかすごいことに。

個人的には鈴木はもうちょっと地味な顔で年上のひとがよかったな。長谷川博己さんとか。

■鯨=浅野忠信さん
前述の通り描写が少なくて、よくわかんない人になってましたが。
自分が自殺させてきた人がいつでもそばにいる……というホラーな毎日。

死語は蝉ときゃっきゃしててなんでそんな楽しそうなの!と衝撃。
原作より幸せそうでよかったね。

■蝉=山田涼介さん
蝉は依頼のとおり誰でも殺す殺し屋で、ふつうに暮らしてる主婦とかも殺す奴なんだけど、山田くんがんばってそんなアウトローな雰囲気だしてました。
そこまで卑劣な殺人はしてなくて、わりと正面からケンカ売ってたけど。

岩西との関係が萌えポイントなわけですが、ケンカしてそれを許すシーンがすごくさっぱりしてて良かった!。

年の差もけっこうあるんだね。
ダチという関係なのか…兄弟的なイメージだった。

生きている実感をシジミの呼吸に感じたり、罪悪感(だよね)がやまない耳鳴りと表現されたり。鯨とは違う形で、でもこの生業のひとに現れるもの。押し屋はなさそうだけど、彼にもなにかあるのかな。

鯨との和解は、殴りあって「おまえやるじゃん」「おまえもな」状態ですかね。

蝉「どこいくんだ」
鯨「べつに」
蝉「じゃあおれんち行こうぜ」
鯨「?」
蝉「シジミ見せてやるよ!」
鯨 笑顔

えーーww

そして鈴木(生きてる)を見かけて
蝉「なんだあいつ」
鯨「さあ」
みたいな。(セリフは意訳です)

主人公ぞんざい!。
そうか……鈴木は蝉も鯨も知らないまま終わってるのか……。

鯨とドライブ行くのもいいけど、岩西も途中で拾って連れてってあげてほしい!。

■岩西
「俺はとぶんだ、死ぬのはそのついでだ」
みたいに言うのがかっこいい!。
あの落ち方は助からないやつ……足からいけば命は助かったかもなのに。

彼の後悔はこんな世界に蝉を引きずり込んでしまったことなのか……悲しいふたりだなあ。

■押し屋=吉岡秀隆さん
ゴミ箱から雑誌拾って読んでるーー!そんなリーマンよくいる!
ふつう感がすごい!。ひとを押して車にひかせて殺したあと、こんなにも平常運転。
一番すごいのは押し屋かな……。

押し屋は押しただけですぐ逃げちゃうけど、飛び出してきた寺原を轢いてしまったとばっちりの運転手、殺されてしまったようですけど……不運すぎる……。
押し屋ってほかの人に殺させる仕事なんだね。

吉岡さんのひとのいい笑顔、そこにある疑惑……
もっと押し屋なことしらばっくれてもよかったのに。

作品の重要なテーマであるバッタの習性も語ってくれます。
バッタ、ちょっとでるならいいけどものすごい量飛び交ってるのでビビる。
外国のひとがみたら、日本こんなバッタいんだ!て思われてしまう。
あんなにはいません。

バッタは、過密に増えると黒くなり、凶暴になる。人間も。
田舎暮らしが一番なのね……

渋谷のスクランブル交差点が事件の起きた場所でもあり、増えすぎたバッタ達の行き交う姿でもあるんですね。

暴走車つっこみによる事件現場で、死体写真とろうとみんながケータイかざしてたり。
なぜかライン画面に死体写真友達にみせてるヤツとが、なぜか「おれ神!」みたいに書いてたけど、生き残ったから?。

もっと鈴木とからんでほしかったよー。
最後の話は麻生久美子さんじゃなく押し屋でもいい気が。

■寺原親子
あまりに見た目から悪くて!こりゃ悪だー!
ジュニアはさらった女の子どうするつもりで……恐。
原作だと妻を殺したのが寺原ジュニア本人だったのが別の麻薬中毒者なので、もっと直接寺原宿敵!でよかったと思うの。

■フロイラインの社員=菜々緒さん
お綺麗ですね!。こんな人が美容グッズ売りつけてきたら説得力あるわあ。
殴ったあといってえー!て手押さえてたね。殴っただけの衝撃が返ってくるもんねえ。

■鯨vs蝉
ふたりともちょっと楽しげなのね。

そしてちょっと鯨、父を殺した過去を語ってみたり。
蝉「そりゃヘビーだなあ」
感想が優しい。

ウエイトに差があるんだからナイフは使ったほうがいいよ蝉。

■原作で印象的だった、章の区切りでハンコでてくるのとかが映画にもあって楽しかった!



思ったよりハートウォーミング!!


やっぱり原作は偉大

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ラベル:邦画
posted by イナ at 02:15| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月26日

※ネタばれあり 宝塚感想 雪組 『るろうに剣心』(東京宝塚劇場)

■今ごろになってですが感想。
ケイレブ東京きた!!って慌てて感想(;'∀')。
最近周回遅れになってる……!!

 いつもは頼まないカード会社とかいろいろ手をのばしてかなりチケ取りがんばったんですが……なんとか!な3回観劇。やっぱり激戦でしたね。
 原作のネームバリューと、雪組っ子の二次元再現力のすごさ。みられてよかった!と思います。ちぎちゃんすごいよ。雪組すごいよ。

 雪組はプロモーションも上手ですよね。
ルパン三世とか剣心とか、有名キャラを違和感なくお客に見せてくれたちぎちゃん達あってこそですが。

■ただ……唯一にして最大の欠点ていうか……はやっぱり脚本。脚本。脚本。ていうか山下のキャラ
みんなだいもんの志々雄真実が見たかったと思うし、でも志々雄編をやるのは難しいだろうというのもわかってたと思う。薫や弥彦や左之助といった初期メンバーの出会いもやらなきゃだし。志々雄編じゃ戦いメインになるし。

 なので、敵オリキャラ持ってくるのはしかたないと思うんです。オリキャラ据えてオリジナルストーリーやるのはいいと思うんです。

 その肝心のオリキャラがこれかよ!!!ていう。
小池先生大丈夫か?働きすぎか?。原作読み込む時間もなければ剣心と因縁ある宿敵の設定を作り込む余裕もなかったのか?山下のこと二番手がやるにふさわしい役だとほんとに思ってる??。

 せっかく、『るろうに剣心』というビッグコンテンツを借りられたのに……。
こんなに役不足って言葉がひしひしくるのめったにないよ。だいもんがやる役じゃないよ。そもそも剣心とたいして因縁ないーーーー!!(言ってみれば蒼紫もそこまで因縁はないけども)。

結局加納ってわけわからない歌のうまいフランスかぶれ男でしかない……。

 小池先生の演出はいいと思うんですよ……
華やかだし、転換とかスピーディーで飽きさせないし、大人数の宝塚を長年演出され、力の入った演目を任されてきただけのかただと思うんです。
彼のオリジナル演目も、『薔薇の封印』とか好きだし。

耽美だぜりかさん……!!

まあほんとに多忙すぎるんでしょうね…………
脚本だけでも別のひとにできなかったものか!。
斉藤先生とか小柳先生とか……きたれオタ!!。

 あとラストシーンがヅカの『銀英伝』とまるきり一緒なのはいかがかと思いました。一緒!。

まあ物語は続く!!からねえ……

 さらに(不満が止まらない……)後述しますがあのリボンのエピソードはないよ!

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■あらすじ
 幕末に伝説の人斬りとして維新に関わった緋村剣心(ひむら けんしん)。明治の世となり、今は殺さずの誓いをたてた彼はつぶれかけの道場の娘、薫(かおる)を救い居候することに。平和な日々に、阿片に関わる女・高荷恵(たかにめぐみ)や、黒幕・加納惣三郎が現れる。

 原作にないオリジナル部分
幕末に因縁ともいえない因縁があった新撰組の加納惣三郎。明治になって成金になった彼はパーティーに剣心を呼び、薫を人質にして彼の人斬り抜刀斎を呼び起こそうとする。

恵の阿片騒動のあたりに、オリジナルストーリー混ぜてる感じですね。

■緋村 剣心=早霧 せいなさん
 すばらしかったですね!。
ポスターからCMからもう期待し続けでしたけど、動く剣心ももう、イメージしたまんま!て感じで。

 竹林の戦いで斬られた竹がざーって倒れてくるのとか好き。
戦い方も、小柄な剣心が侍の群につっこんで攪乱する感じとか、剣心ぽい……!。
ひとこ剣心もだけど、重心が低いっ!。

 ダンスが苦手とかかわいい……がに股wがにがにしてる。

 体力的には戦いが立て続けだったりしてほんときつそう!。影の剣心と戦ってすぐ加納と戦って。

 ストーリーがあれな中、剣心として揺るぎなくてほんとかっこよかった!
歌もよかった!『不殺の誓い』が特に好き。ちぎちゃんの……さよならショーでも歌ってほしい…………悲しい…………。

■神谷 薫=咲妃 みゆさん
 どうした…………?!
てくらいに観た回すべてすごい声でした。『ローマの休日』では完全に治ってたそうでよかったです。

 ひどかったですね……(´・ω・`)
 天真爛漫な薫ちゃんなのに、声が。おそらく、音が消えないよう(聞こえるように)セーブしてセーブして控えた感じになってて残念。
最後の戻ってきて剣心の歌でだいもんと張り合ってパワー使うからか、一幕は特に抑えてる感じがしました。
本調子のときにみたかったです。綺麗な声なのにね。

 終盤でものすごく恋愛モードになるわりに、ふたりの恋エピが少ないので、え、もう巴より薫のほう好きになっちゃったの?!感が強い。ツーショが少ないからだと思う。一味でわちゃわちゃしてることが多いので、カップリング感が薄いんですよね。巴とはがっつりエピソードがあるからなあ。

 薫片思いのソロ曲は、後ろのスクリーンにどでかい剣心の写真が出るので、あまりに大きくてそっち観ちゃう。こ わ い。進撃の剣心。

 リボンのエピソードは、原作ファン的にとても大事なシーンだと思うんですが、すっごいさらっとやられたので、ファンでない私にすらあんなんならやらないほうがマシ!と思いました。
たしか危険な戦いに赴く剣心に、そして戦いの後帰ってきてくれるかわからない剣心に、リボンを渡して「気に入ってるんだから返しにきてよね!」と彼女ができる精一杯の枷というすてきシーンのはずが、出頭するだけの剣心に渡してどうする!。明治政府そんな危険なのかよこえーー!て思いました。
別に明治政府で拷問されたり決死の脱出はかったわけでもないんで、リボンは血だらけになることもなくて、単にぐちゃぐちゃじゃないのー!て怒られるだけっていう。意味ない!。

弥彦とのかけあいシーンが好き。恵にケチつけるけど、彼女のつくったおはぎ食べて「うまっ」て顔するとこも好き。

■加納 惣三郎=望海 風斗さん
だいもんは悪くない…………!!
こんなわけわからんキャラを振られて大変だろうなとか勝手に同情。
こんなかっこよくない設定のやつを、それでもかっこよく見せてくれただいもんすごいって話ですよ。

 まず、剣心との因縁がひどい……。
花魁が好きで身請けしたくて、辻斬りやって強盗していた彼を、剣心が咎めて逃げた。
花魁はそもそも桂さんが好きなので、加納お呼びでない感……。
(花魁ちゃんの「このお金……どうしはったんどすの」(ドン引き)みたいなシーンがせつない!)

 二番手のやることが辻斬り強盗……。

 で、このことは斉藤さんとかにもバレて、新撰組からも逃げて、明治のなんやかんやですごい悪のお金持ちになってたり。
 そこで名乗る偽名がジェラール山下
偽名までおもしろいってなんなんだよーー!。横浜だから山下。適当!。

 そもそもこの薄い因縁で、昔年のライバル感、出ないよ……戦ってもないしさ。

 え……なにこの人……(初見)てなりますよ……。
なのにオープニングで髪を切るシーンとかかっこいいし、歌うととんでもないし、ほんと山下意味わかんない!。
原作ファンは山下をどう思うんですかね……ほんと……。

 退場の仕方がかっこよくてね……
屋敷の窓に手をかけ、いろいろ捨て台詞はいたあと自ら飛び降りるっていう……(プチ・ガルニエ何階建て?)
つかんでたカーテンが残ってひらひらしてる演出が小池先生のこだわりらしいですが、そういうマンガっぽさ、私も好きです!。
生死不明ぽさもいいよね。斉藤さんが下に部下を向かわせて遺体を回収するっていってたけどどうなったんだろう。
ジェラール無駄にたくましいから生きてるよあいつ……。

 新公ではこのシーンの諏訪さきちゃん、一生懸命カーテンをたぐりよせてがんばってて、自然にカーテンひっつかんで落ちてくっていうのは難しいことなんだなと。だいもん先輩すごい!まあ新公はたった二回しかないからね。

 『カフェブレイク』ではだいもん、熱が入ってると落ちた後とかあまり考えず落下しちゃうって言ってたから観ててどきどきする。
たしかにいい勢い……!。

■だいもんアドリブ
ガトリングガンで奈落にはけるシーン
だいもん「これが俺のセクシーゾーン……!」
セクゾンの誰かが来てたそうな。

あとセバスチャンの投げキスを受け取ってしまい嫌々ジャケットの内ポケにしまう翔くん武田観柳もかわいかった!

ガトリングガンアドリブ「セヴォン セシヴォン …………セゾンカード!!」
セゾンカード貸し切り日でしたv

セバスチャンの投げキスもらった観柳翔くんは、タンポポの綿毛みたいに吹いて飛ばしてた。セバスチャン「ホワーイ?」てフランス人なのに!

■斎藤 一=彩風 咲奈さん
 次元大介に続き、タバコくわえたニヒル男子専科です!。お化粧してないと全然そんなじゃないのに(リスのようにかわいらしい)、舞台だと咲ちゃんとてつもなくこういう、男くさいの似合うっていう。
まあスタイルからして二次元ですから。マンガどんとこい。もっとこい。

斉藤さんの制服はベルトの位置が低くだらんとしてるので、ほんとにスタイルよくないと悲惨なやつだと思います。タバコの吸いかたやヒネた感じ、斉藤さんかっこいいーーーー!。
メイクも目とかだいぶきつめにしてました。
髪型が原作まんま!!
宝塚のコスプレ力ってすごいのよほんと……。

悪即斬ソングは想像してた以上におもしろかったです。
牙突打ってる~!。

■ 武田 観柳=彩凪 翔さん
桐谷美玲ちゃん似の美イケメン翔くんが武田だと?!と役発表でかなりざわついたわけですが……
美形観柳もいいじゃない!
スリム!ウキウキ悪巧み!ちょっとオネエ(笑)かわいいーーー!。
アドリブや笑いをとるシーンもあるしナンバーもあるし、もうけ役だったと思います。

 ガトリングガン大好き!。
ガトガトガトガトガトリングガンの歌では彼の妄想おれ最強!なので、山下とか蒼紫とかがやっつけられてるのが楽しい。絶好調な観柳もみたいし、不本意な顔しておどってる蒼紫とか、撃たれてもんどってる山下もみたいの。

■ 四乃森 蒼紫=月城 かなとさん
衣装がいい感じ!(衣装みんないいクオリティでした)
蒼紫の衣装はコスプレ感強くなっちゃいそうだと思ってたんですが、コートとかよさげな素材?だったような。
髪が青味がかってるんですよね。

れいこさんはほんとっに端整な美形なので、そりゃ美形役はまりますよねー。ぴったりですよねー。持ち味的にも。
(逆になんでれいこ初主演作が丁稚役だったんだって話! いやいい話らしいけどさ。丁稚て!)
いつかだいもんが大石内蔵助やってれいこさんが浅野内匠頭やればいいと思う。(忠臣蔵みたことないので番手はわからない……)←れいこさん異動により、こちらは叶わなくなりましたが……れいこさん月でもファイト!。月城だから月に行く的ダジャレも少し感じるのですが……

みんなが二次元に近づいている中でも抜きんでて二次元でしたね。アニメでした。
まあ原作でも私蒼紫って人がわかってなかったんで、舞台でもよくわかんなかった……
歌はジャニーズちっくだし、二刀流のかまえで客席おりしてくれるし、サービス精神あふれる蒼紫と小池先生。サンキュ!。観客のざわつきったらなかった……ざわつきどころか悲鳴があがる笑。蒼紫さまの客席おりを間近で見られるお席があって、もうコンサートのように楽しかったよね

 御庭番衆の中で一番下級生なのですががんばって君臨してました。

 御庭番衆の隠れてた木から葉っぱが落ちてる映像があるんですが、上の枝に彼らがいてキャッ!抜刀斎来た~っ!とかやってたのかと思うとかわいい。

■ 高荷 恵=大湖 せしるさん
 こちらも役と役者がぴったりマッチの例ですね。
美人が美人役。文句なし!

 剣心に迫るシーンとか笑いが起きてました。ラブコメ感たまらん。
医師であることを利用してセクハラ?をするという、ツボを押さえた攻めがたまりません。
薫ちゃんをからかう余裕のあるおねえさんなんだよね。

微妙に左之助や斎藤さんとフラグたってるような。

■相楽 左之助=鳳翔 大さん
 さっぱりしたいい奴!左之!。
登場が歌舞伎っぽいー。印象的。観客もウケてた。

 左之は妙さんともちょっといい感じなの?ジェントルなの?
原作設定が思い出せないけど、大ちゃんがやってるせいかタラシ感あってどきどき。

■ 明神 弥彦=彩 みちるさん
 私の周囲でもみんなが大絶賛でした、弥彦。
たまらん!たまらん少年らしさ!。
ほんとにガキんちょ!。かわいすぎなくていいよーやんちゃだよー
ほんと弥彦かわいい。
原作で興味なくてごめん……でもヅカ弥彦はたまらんかわいさだよ。
自分の身の上話すシーンとか左之助の登場シーンとか、見せ場もいっぱいあるしね!大役をすばらしいクオリティでものにしたと思います!。
新公では薫ちゃんの役だし、大変だったろうなあ。
雪は娘役も豊富だねー。だいもんも選り取り見取りだねえvvて思ってたら真彩ちゃん呼びましたか……そうか……

■ 関原 妙=有沙 瞳さん
なんでもできる子!!
なんでもできすぎて、赤べこの歌とか、路線娘役はこの歌い方できなくてもいいんだよ!て思ったよ。
なんだろう……マダム・ヴォルフ的な歌い方ね。「ぇえ゛んりょせぇーずっ」みたいな。音濁らすみたいな。

 燕とかと比べ、やっぱり妙齢感出てるしなあ……。

 お化粧とか表情とか、あともう少しがんばって可憐系になってほしい……!。実力は今の路線娘役の中でもトップ3に入るんじゃないかと。

 まあ今回は妙さんだからな!。スカピンのマルグリット新公がとれるといいのですが……!


■ 三条 燕=星南 のぞみさん
私の思う燕ちゃんじゃなかったなー
ふつうのかわいい女の子でした。
ものすごい内気で赤面症で守ってあげたくなる系女子だった気が。
弥彦とのエピソードはバッサリカットでした。
なのでそんなに燕にキャラつける必要もないのか。

アヘン吸ってイエーイなシーンにびっくり。

■ 剣心の影=永久輝 せあさん
…………………………こんなにかっこよかったっけ?!!!
と終演後パニックでしたよ!かっこよすぎだろひとこちゃんーーーーー!。

 その後スカステの番組で鳩バス乗ってるひとこちゃんは明るくかわいかったのに、ひとこ剣心はを背負っている…………!!
なにあの陰。
なぜ下級生にあんな陰が……。

 巴との回想シーンや、アヘンでぐるぐるしてる剣心がみる幻として出てくるので出番は少ないんですよ(でもフィナーレで真ん中で下りてこないのにはびっくりよ)
ただ、少ない出番でどかんと萌えという爆弾を落としてくんですよひとこ……。

手甲してるのもいいよね。今剣心より目がすさんでるのね。
幻剣心のほうだと完全に邪悪に染まってる。せりあがりの登場シーンとかす ご い。
はー……かっこいい!。

 剣心VS剣心がこの作品の隠れ見所だと思うのですが、毎回ここしかみられなくて山下と薫ちゃんの声しか聞こえない……必死に見てた毎回……ひとこ退場までガン見で目が乾いたよ。

 よみがえれ抜刀斎
 かえってきて剣心
だいもんみゆちゃん熱唱してるんだけど、剣心ズしか見えない……

 ひとこ剣心はセリフなしなんだけど、それがまた幻想的だなー

■雪代巴=星乃 あんりさん
私るろ剣終盤は記憶がないので(みてなかったと思う)巴さんの件とか知らなかったんだけど、剣心が殺しちゃったひとの婚約者だったのね。
あんりちゃんかわいい。あんりちゃんの持ち味じゃなさそうと思ったけど、あんり巴、しっとりしててよかったなー。
剣心もいろいろあったのね……。

■ 桂 小五郎&ベルクール=蓮城 まことさん
桂小五郎は正統派イケメンで、ベルクールはちょい悪?。
いろんなきんぐが見られて楽しかった。
きんぐ…さびしいけどお疲れさまでした。素顔がほんと美人さん。

■御庭番衆
べし見=透真 かずきさん
式尉=真那 春人さん
火男=久城 あすさん
般若=煌羽 レオさん

顔!!隠さないでぇぇぇ!!
というファンの声が聞こえてきそうだ……
こんなイケメンたちがお面&特殊系メイク……雪組、翔くんといい美形の使い方が贅沢だろ……

雰囲気あって良かった!彼らがいてことの蒼紫だよね。

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■オープニング
 かっこいーー!曲もいいし盆の使い方もかっこいいー。
加納もわけわかんないけど断髪かっこいい!
ちゃんと沖田くんとかもいる。

■町のみんなのシーン
説明セリフをまかされた子たちの口跡の良さ!さすが!
あすくんとまなはるくんかな。

■道場
門下生のいない出席板みたいなのが悲しい。
こんな技あるんだしらなかった!必殺技の説明ソング面白い。
この歌のときのほんとはいない門下生の幻が怖い!。

■賭博
接待賭博されてる観柳。
ちゃんとやろう。

■プチガルニエ
たとえ『るろうに剣心』という作品であっても宝塚らしい華やかさを!ドレスを!、ということか、オペラ座のパクりみたいな建物を建ててお披露目のパーティー。
クレープいつもおいしそう。

■アヘン中毒
針治療でなんとかなった!!
しかも裁縫の針とか言ってたような!?
恵すごい!!

■花魁のために作った着物
芥子の花の模様って毒々しい。
「大事なかたの着物に私が袖を通すなんてできません!」と断る薫ちゃんかわいかった。常識人。

 花魁全然脈ないのに今もひきずってる山下…………。

■フィナーレ
 トップコンビ&だいもんの衣装は……それ剣心というより天草四郎ぽい!
ほかのひとたちるろ剣衣装なのに、この三人の異様さ……際だっていいのかも。

■もう週末にケイレブ観劇!
早いなあ……
今更の長文感想にお付き合いいただきありがとうございました!。



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ラベル:雪組
posted by イナ at 01:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 宝塚・観劇レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする