2016年04月29日

※ネタばれあり 宝塚感想 宙組 『Shakespeare ~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』感想

『Shakespeare ~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』

■次のエリザベートに気持ちがいっちゃってましたが、いや、シェイクスピア面白かったです。
ショーも楽しめたし、どちらも良作だと思います。
まあくん・みりおんは安心してみていられる安定した実力のコンビですね。

 みりおんは次のエリザベートで退団……かもですが、『王家に捧ぐ歌』のアイーダや、『モンテ・クリスト伯』のメルセデスなどいい役も見られたし。エリザベート役もとてもとても楽しみです!!。みりおん残留してほしいけど…どうなるんだろう。ちゃぴもいるし95期娘トップのクオリティなら残留余裕っしょ!と思うんですが。

■シェイクスピア、没後400年なんですね。
今でもこんなに上演され、セリフが語り継がれ、世界中の多くのひとが作品名を知っている。改めてすごい!。

ということで、シェイクスピア大好きな生田先生が作る、シェイクスピアさん自身の物語。

スポンサーリンク




■衣装
 映画『エリザベス』も衣装素敵でした。あの感じ。ていうかそこと同時代なのか…。
布が分厚くて、がっちりしてゴージャスな衣装。あと片マント!。

 いまやってる特撮のライダーの敵役のひと(アラン様)も片マントでかっこいいよね。片マントって呼び方でいいのか?片方の肩からだけのマントの状態。

 まあくんもまかぜも、宙組こういうごてっとした衣装が似合う!!!(長身だしねえ)。あとうららさん美しい…容赦なく美しい…

■ウィリアム・シェイクスピア・朝夏 まなとさん
 少年から大人までの彼の人生の物語なんだけど、この話どのくらい史実なのか知らないけど、劇作家もいろいろ政治に巻き込まれたり大変なのね。
書きたいものを書けないのはつらい…
そして書けないのに命のかかった締め切りは待ってくれない…!おそろしい。

 ラストが芝居の衣装のまま終わるのがちょっと違和感。シェイクスピアぽい恰好で終わってほしかった。着替える時間ありそうだけどなー。

新人公演の瑠風輝くん、キタロウさんに似てるよね?! イケメンで楽しみですね。ショーでも目立ってた…ていうか急に前列にきたよね?!。

■アン・ハサウェイ・実咲 凜音さん
 みりおんかわいい…

 出番もっとあるといいけど、歌声も綺麗だしドレスの着こなしも素敵だしほんと好き!。みりおんがリチャードに熱愛されるきっかけのエピソードはないけど、みりおんだからモテて当たり前!。

 夫婦生活は断片的にしか描かれてませんが、シェイクスピアはいい夫とは言えない感じ…まあくん自身はいい彼氏感ハンパないのにな…
ヒステリック神経質まあくんもかっこいいけども。
まあくんはフェミニストだからあんなことしない。という勝手なイメージ(笑)。

 集中して書き物してる人に声かけるのって難しいよね。

■ジョージ・ケアリー・真風 涼帆さん
 まかぜがやばいと事前に聞いてたけどほんとにやばかった。
これ見ちゃうと、ほんと、ルキーニ見たかったよねーーー!!
フランツでこその成長はあると思いますが。
ただ適性で言うとルキーニ…。

 ヒゲ!!ちょい悪!!イケメン!!!

 実在のひとかな?。

 なにかで、このころの貴族は反乱よくしてて、身内に処刑者いるの当たり前みたいな文章読んだけど、まさにそんな感じ。
なんかクーデター起こしたいひと、みたいな。
ここで助かっても、このグループ結局またやってロンドン塔行きになったりしてるとかナレーションあったし…なぜそこまで。
趣味・反乱。

こんなに悪そうなのに、奥さんにはベタ惚れなのかわいい…っ。

 シリアスぽいシーンで言ったセリフが、終盤コメディシーンでまた使われるのが面白い。
ジョージのイメージががらっと変わるわ。

 シェイクスピアの才能を利用してるんだけど、彼の助命を必死に嘆願したり、ジョージ憎めないんだよね…
ジョージ魅力的でした…!。まかぜ二番手になってウバルド、ジョージといい感じ!。だいもんなんか主役食う勢いの二番手もあるし(カリオストロ、源太ともに非常にキャラたってるし萌えキャラ。るろ剣は微妙だけども、ここで志々雄なんかやっちゃったら志々雄編になってしまう…)
だからたまきちもちゃんと二番手やってほしいんだよ…まかぜだいもん見るとほんと二番手大事よ…。

■サウサンプトン伯ヘンリー・リズリー・愛月 ひかるさん
衣装こちらも…!!かっこいい!
スタイルが良すぎて恐ろしい。
耽美な愛ちゃんいいなあ!。『サンクチュアリ』みたいなのまたやってほしい…。

 劇中完全にBLなシーンありましたけど当時の貴族は阿片やってBLで…て理解していいんでしょうか。
シェイクスピアもるろ剣も、宝塚二作続けて麻薬パーティーのシーンがあるとかなにこれ異常(両方アヘンだよね?)。

 ヘタレなイケメン貴族様という、ゲームみたいな設定ありがとう!という感じ。

 女装がおもしろい…。いいもの見ましたww。

 愛ちゃん、次回はついにルキーニ!。完全にトップ候補に確定か(過去ルキーニやったひとは全員トップになってる)。ジンクスじゃないけど、やっぱりルキーニきたかー!みたいな感慨ありますね。
カフェ衣装など楽しみだけど、声と歌!。どのくらい上げてきてくれるか…コワイけど楽しみ。
まあ声は悪声の部類と思うので難しいところもあるんだろうけど…
グランドアモーレ!!とか高笑いとか、声量もいるよね。いっこ前のルキーニがだいもんなので、お客も比べちゃうだろうしなあ。だいもんのルキーニハンパないす!!。

■ベス(ジョージの妻) ・伶美 うららさん
夫まかぜと共に、ビジュアルがやばいと聞いてましたが…これは!!
歌がないからノンストレスでうららの美貌を堪能できるシステム…!!。
生田先生やるな。

 こういう時代がかった衣装こそ彼女の真骨頂。
美しい。美しい役しかできない…こんな綺麗じゃ。

 とんでもない美夫婦…!

 まかぜのソロのとき、近くにつき従って無言で(笑)キメキメで踊ってるのがほんと美しかった…

 悪妻に見せて実はいい奥さんだった。夫の尻たたく系。
彼女の、まだ起こってもいないことを不安に感じるなんて男らしくありませんわ!、みたいなセリフはずしんとくる…!(;´∀`)
まあ反乱はよくないけども。

■リチャード(俳優)・ 沙央 くらまさん
コマちゃんエリザベートでフランツやってくれたらよかったのに…
似合うと思うけどなー。

熱いいいヤツでした。
ひとり少年漫画みたいなヤツでした。
まわりみんなもやしっこの中、ひとり肉体派みたいな。
役者たち身分のひくい者たちのがパワーあるようでよかったです。
あっきーやりくくんそらくんなど若手はみんな役者でしたね。出番はあるんだけど個体識別しにくい役なんだよね…
祭りのシーンとかでもみんな活躍してたけど。

■エリザベス1世 ・美穂 圭子さん
 ショーではあまりに配慮された優遇っぷりでちょっとびっくり…
専科さんものすごく大事だしありがたいけど、やっぱり組子を支える存在であってほしい…
みほさんそこセンターなのかよ!て思ったよ。どセンターかよ!。
いや歌お上手だしいいんですけど…

 『ラ・エスメラルダ』の英真さんくらいの感じがいいと思います。

 エリザベス一世はぴったりでしたね。あのカメレオン襟素敵。

■エセックス伯ロバート・デヴルー ・桜木 みなとさん
映画『エリザベス』にも出てきたのこのひとだと思うんだけど…違ったかな?
まかぜ愛ちゃんずんちゃんが反乱だんご三兄弟でかわいすぎた。
もうクーデター成功させてあげたい。ただこの3人じゃみほさんにかなわなそう…。

 ずんちゃんも貴族様似合う。キラキラです。新公も終え、これからさわやかだけでなくアクも備えたずんちゃんが見たい!。
『相続人の肖像』放送が楽しみだー!あれのりくくんのビジュも好き。


■ヘンリー・コンデル(俳優) ・純矢 ちとせさん
あ、男子だったのか…とけっこう後になって気づきました。
当時は女性は舞台に出られなかったんですね。

■ハムネット・シェイクスピア ・遥羽 ららさん
 シェイクスピアの子供、ハムレットじゃなくてハムネットなのーーーーーーー!!
微妙な違い!。

 ららさん実はわりと大きいけど、しぐさがいたいけな子供でかわいかった。この時代だと子供が成人できる割合もだいぶ低いんでしょうね…
家庭放置してる間に奥さん出てって子供死んじゃったなんてひどい話だ…

■ラストシーン
 『1789』のラストとも似てるけど、やっぱり壮大でよかった!!
話もわかりやすく、衣装も素敵、歌も全体的によくて、宝塚はじめてのかたに勧めたい作品と思いました。


スポンサーリンク





『HOT EYES!!』
■何十年ぶり?に大階段出しっぱなしで構成されるショー、ということなんですが。
それだけ封印してたってことは、やっぱ良くないってことでは…って思っちゃったよね。

 やっぱ舞台狭い。奥行ない感。
あと役者が心配。(大階段は段の幅が足より狭く、普通の階段より歩きにくい。しかもあれだけ電飾光ってるって足元どう見えるんだろうか)
私が階段苦手なので、見てて不安。

 もちろん組子はみんな危なげなく踊り、駆けてるんだけど。

■ショー自体は賑やかで楽しい!。
『目』にまつわる歌っていっぱいあるんだなあ。
『君の瞳に恋してる』って改めて、すごく素敵なタイトルだー。

にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村スポンサーリンク


posted by イナ at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 宝塚・観劇レポ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

※ネタばれあり 映画感想 『エヴェレスト 神々の山嶺』

■実際にあった事件をモチーフにした『エベレスト3D』が昨年公開されたのもあり、ちょっとそれに使いイメージで考えてました。
リアル登山の映画!て感じで。
なので、わりとお話っぽいストーリーなんだなー山になかなか登らないなー、という印象を持ってしまった。※小説未読です。
 
『エベレスト3D』に衝撃を受け、山を舞台にした映画が気になるようになってこの映画も楽しみにしてたんだけど、やっぱり邦画は俳優さんがわかるから気になってしまう。
あ、佐々木蔵之介さんだー、とかピエールさんだー、とか思ってみてしまう…有名俳優さんが多いし。
あと、mont-bellのロゴ目立つ。尾野真千子さんがけっこうシリアスなシーンで帽子もダウンもmont-bell!!!て入ってて全身mont-bellなの?!!と面白くなってしまった(エンディングロールにも大きく名前載ってましたね)。

 話題になったエベレストの映像、すごかったです。
『エベレスト3D』にあまりなかった、ネパールの町の様子も多かったので、それも興味深かった。
現地のひとと、登山にきたひととがまじりあっている活気ある場所なんでしょうね。あのごみごみした感じ、いいなあ。治安はよくなさそうだけど。
 一番すごい映像はやっぱり風間くんが宙づりになるとこかな…あれはいやだ…。

■あらすじ
エベレストの初登頂のカギを握るマロリーのカメラをきっかけに、行方不明の天才クライマー・羽生丈二と出会ったカメラマンの深町。
羽生は、困難な冬季単独登頂を狙っていた。
深町は彼に同行し、その姿を撮影することに。

スポンサーリンク




■羽生(はぶ) - 阿部寛さん
 命をかけて高山に挑む気持ちは私には理解できないので、羽生さんはほんと理解の外にいる存在。
ただ、恋人を日本に残したまま手紙だけ残して失踪し、現地で妻と子供二人いるって、ちょ!。それも理解できないーー!。
その最後に送った手紙も、たしか「幸せになってほしい」って内容だけだったような。
その後、現地妻の妊娠か結婚の時点?で手紙送ったという状況が判明してるので、なら手紙にちゃんと書けよ!と思いました。
あの内容じゃ踏ん切りつかないよー未練残るよー。

 実際、羽生さんにも涼子へ未練はあったんだと思うけど(周囲には何も言い訳せず悪役のまま、かげで兄を亡くした涼子へずっとお金を送っていたというエピソードがよかったです。涼子だけが理解者だったんですね)。

妻や子を愛していることがわかる描写もなく、また登山に向かう別れの描写もなく…
奥さん空気。なんだかな!。
下の子供がまだ乳飲み子くらいなので、のこされた家族を思うとなあ…人としてどうなの。

 ストイックに山だけ見据えて生きてるのかと思いきや、意外とネパールになじんでるよ羽生さん…。
阿部さんの外見も、東洋人らしさがないから、もはや違和感がない笑。それは岡田くんもで、彫りが深いし黒いし!。
尾野さんだけちょっと浮く観光客っぽさ出てた。

 すごいことを狙っている…のが、冬にひとりで、無酸素で、不可能としか言えないものすごい絶壁のルートで登頂する、ということだったんだけど。

 ちょっと疑問なのが(ていうかこの映画疑問点多いんですけど)、それ、成功したとしても証明できないと認定されないのでは。登頂って誰がカウントしてくれるんだろう。
ここ通って登ったって証明って難しいような。深町が来て撮影することになったけど、深町と待合わせしてたわけでもないしなー。
(日本の山ってなんか事務所的なところに登山計画表出すみたいなルールあるけどエベレストもそうなのかな?)

 結局、登れてた(下山中遭難死した)ってことらしいけど、写真とかないしな…。
羽生のメモだけだよね?。そういう社会的な評価はもういいのかな?。

 羽生の凍った遺体はあのままなんでしょうね…
遺体、すごいクオリティでした。
亡くなる前の鼻が黒ずんでくる凍傷の様子が恐ろしいです。
 
■深町(ふかまち) - 岡田准一さん
 このひと2回もエベレスト登ってる…
R25の2013年の記事によると、入山料はひとり2万5000ドル、ふたりだとひとりにつき2万ドル、7人以上だとひとりあたり1万ドル付近とのこと。
ひとりだと高いって、旅行と一緒なのか!。ぼっちには厳しいシステム。

 これ、外国人のみ適用なのかな。もはやネパール人の羽生は払っていなそう(義父がシェルパだし羽生も案内役してたようだからタダ?)。
深町も劇中、金がー金がー金貸してくれよーとよく言ってましたが、それにしてもよく2回も来られたね?!。2回目は社費ムリでは。涼子の貯金か借りたのかな…。

 エベレストに関する本で読んだら、高度に慣れる訓練を数か月するとか読んだけど、あれ映画だとあっという間だけど実は2回目の登山までけっこう時間かかってるのかな。涼子は高度何メートルのところにいたんだろう。あなたたち仕事は大丈夫?。

 深町の登山レベルがわからないまま話が進むのでびっくりするけど、彼もすごい登山家なんでしょうね?!。
そうでないといろいろムリですけど。深町、単独登山してますけど。無酸素で。なんで義父シェルパはお祈りして待っててついてきてくれないんでしょう…。

 7・8000メートル以上が舞台のはずだけど、羽生も深町も高度の影響をほぼ受けてなさそうで、すごいしっかりしてて…なんか元気。

 冒頭ではチームメイトが落下してるところすらシャッターを切り続けた男が、カメラを捨てて羽生を助けにいくという変化があり、人が変わったんだなーとわかりやすいです。
功名心も最後は捨て去り、なんか悟りを開いてしまったような。

■岸凉子 - 尾野真千子さん
 ん?尾野さんが風間くんの妹??てパッと理解しにくいけど兄が亡くなったのだいぶ前でした。
兄と恋人を山に奪われてしまったんだな…
恋人とはその前に終了してたけど、それでもずっと身を案じ、現実を知って彼を責めることもせず、ただ生きていることを、これからも生きていることを望む女性。
羽生と別れたあとにぐすっ、とちょっと泣いちゃうところがすごくかわいそうでかわいかった。
これから幸せになってほしい…涼子。
深町とはフラグなようなそうでもないような。

 現地シェルパとは会話成立してないんだよね?。
ペンダントのエピソードは彼女に伝わっているんだろうか。

■岸文太郎 - 風間俊介さん
 登場シーンは少ないというか回想シーンだけなんだけど、印象は強い。あの、すごい勢いで落下してザイルのびきった状態でぷらーん、となってるあの予告でも使われた映像が怖い。
こんないい子の風間くんが慕う羽生が悪いやつじゃないのはわかります。

 山の同好会?の集まりや、喫茶店のタバコのもやり方すごい。時代ですね。
高地に行く人もタバコ吸うんだ…。

 風間くん童顔…。

■長谷 - 佐々木蔵之介さん
 元気だった姿から、車いすでの登場となり、説明はされないものの山で何かあったのか…と感じさせる変化。
予告でも出た、「なにかとんでもないこと狙ってる…」の顔がホラーすぎると思うの。

スポンサーリンク




■羽生探ししたり日本でいろいろしたり、山に行くまでが長いのと、行ったらわりとサッパリしちゃってる。
羽生はかなりの危険を冒して深町を助けるシーンがあるんだけど、その前に友情エピちょうだい!て思ってしまった。その後のことも、やっぱりもっとふたりの絆、友情の交感が見たかったです。
テレパシーで会話できるくらいの!。イタコのようだったよ深町…。

私的には蛇足っていうかあのへんまんまいらないような気もします。羽生のトークいるかな?。
あれは限界状態だった深町の幻想っていう解釈なんだけど、意見が割れそう。

羽生のこと「連れて帰る」みたいに言ったから、え、遺体かちこちじゃない?!おぶれる?!てすごく心配したけど、たぶん魂や想いを連れていくってことだったんだろう…きっと。
ペンダントは指にひっかけるんじゃなく、羽生の服の中とかに入れてあげないと、次のブリザードとかで飛んでっちゃうよ!それも心配。

羽生とマロリーは同じところにたどり着き、そこで息絶えた…マロリーさんも羽生と同じルートだったのかな?。
こうして思い返していても、いろいろ疑問が尽きない…。みてスッキリはしない映画ですね。つまんなくはないけどすごく面白くはない。

あ、ピエールさんがチャラい若者に説教するシーンもいらないと思いました。そんなんより羽生と深町の友情くれ!。

スポンサーリンク


posted by イナ at 02:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画感想 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする